PC002西郷隆盛愛妾別惜圖
さいごうたかもりあいせうわかれををしむ 個人蔵
応需 楊洲 畫
明治十年九月廿二日 御届
画工 𣘺本直義 上野北大門丁六番地
出板人 辻岡文助 横山町三丁目二番地
定價六戔
右図:隆盛妾壽喜
中図:傲岸豹圖 楊洲 印(背景の屏風の落款)、西郷隆盛、逸見十郎
左図:永山矢一郎、錦〇〇〇
西郷隆盛東京在職中ハ一妾をも召抱へざりしに這囬(こたび)戦地へ妾お杉を伴ひしが 官軍迫りてもはや軍配(ぐんばい)機を失ひ都の城(みやこのじょう:地名)の落陥(らくかん)近づきたれバお杉を呼びて云云の由を言聞せ汝に暇を取(とら)する 之無事に一生を過せよとて若干金を与へしかバ 女ハ別れを惜み 死なバ諸共と掻口説く(かきくどく)を傍(かたわら)の者に宥め諭され(なだめさとされ)遂に此場(このば)を落たり(おちたり) とかや
海外在住の方からご連絡をいただき、この作品を掲載することができた。実見してはいないが、お送りいただいた背面の写真を見てもまず真作であろうと考えられる。
画中のテキストもデータ化して追加した。
2018/03/07(水)