S018近世人物誌 第十七 西郷隆盛
逓信省認可 明治廿一年二月廿四日 やまと新聞第四百十四號附録
發行所 東京京橋区尾張町二丁目一番地 やまと新聞社
発行人兼印刷人 奥隅 欣二
編輯人 中泉政太郎
彫工 圓活
やまと新聞附録(第十七)
西郷隆盛
先にハ維新の元勲たり後にハ反賊の首将たり 陸軍大将の服を着て官兵と鋒(ほこさき)を接ふ(まじう) 半生の功業半生の罪悪共に非常にして古今未曾有たり 古の奸雄謂へることあり 曰く大丈夫芳を百世に流すこと能はざれバ須らく臭を千載に遺すべしと 隆盛一身にしてこれを兼ねたり 後の罪悪や憎むべし前の功業ハ没すべからず これを要するに不世出豪傑の称ハ史家の此人に与ふるを吝まざる(をしまざる)所なるべし 其の行事卓犖(たくらく)傳ふべきもの多し 大率(おおむね)世に表著(つうちょ)す 故に一々載せず 性甚だ猟を好ミ軍中に在るの日も往々犬を携へて山野を跋渉し従容閑暇日を消せしといふ 其の胸襟の瀟洒磊落以て概見すべし 此圖ハ其の猟に赴くさまを画きたるものなり
文字三昧樓主人題す
卓犖(たくらく):すぐれて他からぬきんでていること。また、そのさま。
静岡県立中央図書館での分類は
請求記号 | K915-108-037-094 |
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画題(題名) | 近世人物誌第十七西郷隆盛 |
絵師(画工名) | 芳年印(大蘇) |
版元 | やまと新聞社 |
出版年 | 明治21年2月24日(1888) |
員数 | 1枚 |
版型 | 大判 |
彩色 | 錦絵 |
資料名 | 上村翁旧蔵浮世絵集(37) |
カテゴリ | /浮世絵/31集~40集/37集-芳年 |
このページの画像は静岡県立中央図書館のデジタルデータを利用して構成している。また、データに関しては東京大学史料編纂所錦絵データベースを参考にした。
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