S008西南戦争
明治十一年三月 日御届
出版人 福田熊次良 長谷川町十番地
画工 荒川八十八 上ノ町一丁目十二番地
彫 弥太
右図 摂府真助 市川子團次 岸野年秋 市川左團次
中図 西条高盛 市川團十郎
左図 倉田進八郎 尾上菊五郎 正太郎 中村仲太郎 孫市 尾上菊之助 徳丸 市川幸作 少年隊の旗
静岡県立中央図書館での分類は以下の通り
請求記号 K915-108-027-030
画題 西南戦争
絵師 豊原国周筆印:荒川八十八
版元 福田熊次郎
出版年 明治11年3月届(1878)
員数 3枚続版型 大判彩色 錦絵
資料名 上村翁旧蔵浮世絵集(27)カテゴリ /浮世絵/21集~30集/27集-国周ほか
このページの画像は静岡県立中央図書館のデジタルデータを利用して構成している。また、データに関しては東京大学史料編纂所錦絵データベースを参考にした。
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早稲田大学演劇博物館に異刷がありインターネットで公開されている。そのデータによると
上演年月日:明治11 (1878)年2月
上演場所:東京・ 新富
興行名:西南雲晴朝東風 おきげのくもはらうあさごち
外題:西南雲晴朝東風 おきげのくもはらうあさごち
となっており、実際に上演された歌舞伎の役者絵ということだ。(西南戦争錦絵美術館のS003西南戦争)も同じ。西南戦争が終結したのは明治十年九月の終わりなので5ヶ月余で歌舞伎の演目として登場していることになる。
独立行政法人日本芸術文化振興会の文化デジタルライブラリーの河竹黙阿弥作品事典によると
「黙阿弥63歳のときの作品です。 明治10年(1877年)、西郷隆盛(さいごうたかもり)をリーダーとする九州の士族による反乱が起き、政府軍との激戦は8ヶ月に及びました。この日本最後の内戦・西南戦争は、戦地である九州から遠く離れた東京や大阪でも人々の注目を集め、戦争の終結後、明治11年(1878年)1月に東京の小芝居で西郷隆盛の決起から切腹までを描いた芝居が上演されています。当時、第一級の劇場だった新富座(しんとみざ)でも、翌月には黙阿弥作の西南戦争劇が上演されました。 初演は、9代目市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)が西條高盛(さいじょうたかもり、史実の西郷隆盛)、初代市川左團次(いちかわさだんじ)が岸野利秋(きしのとりあき、史実の桐野利秋[きりのとしあき])、5代目尾上菊五郎(おのえきくごろう)が簑原国元(みのはらくにもと、史実の篠原国幹[しのはらくにもと])に扮しました。」とある。
早稲田大学演劇博物館デジタルアーカイブコレクション検索ページ
http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html
ホームのキーワード検索にタイトルを入れて検索し、浮世絵閲覧システムの方に進みその中から目的の作品を選択、表示してください。
独立行政法人日本芸術文化振興会の文化デジタルライブラリー
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
隊旗の元に並ぶのは、
右から正太郎 中村仲太郎、
孫市 尾上菊之助、
徳丸 市川幸作、
の3少年だ。
早稲田大学演劇博物館のデジタルアーカイブコレクションでは、同じ「西南雲晴朝東風」のシリーズで少年隊が10人も並ぶ画も見ることができる。