078鹿児島戦記内 川尻酒宴圖
かごしませんきのうち かはじりしゅえんのづ
明治十年八月一日御届
出板人 大倉孫兵衛 日本橋通一丁目十九番地
画工 橋本直義 上野北大門町十一番地
價六せん
右図:西郷隆盛・篠原国幹
中図:桐野利秋・町田啓次郎
左図:伊集院ノ母・村田新八・官軍勢
孔明街亭の戦敗に琴を弾じて仲達を退く西郷川尻に陣し官兵寄来ると雖も酒宴歌舞を奏して猶然たり官軍の戦将此よしを谷少将に報す少将笑て曰隆盛孔明に模(ならふ)と雖も我爭(いかで)仲達たらんと云れしとぞ仲達常に孔明が謹ミ深きが故に疑て兵を退く谷氏其偽策を察し進む戦勝ありしと云
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8/1御届なので7月後半に制作されたとすると、この時期は既に都城が陥落する頃であり、川尻の本営などもう遥か昔の話である。新鮮な記事が無い中で孔明と仲達に画題を借りたという事であろう。