060鹿児島県下甲突川竹柵之図 〔賊徒の女軍川中の竹柵の縄を切る図〕
かごしまけんかかうとつかはたけさくのづ
明治十年六月廿日御届
出板人 清水嘉兵エ 神田鍋丁二番地
画工 橋本直義 上野北大門丁十一番地
彫工 平
右図:別府新介・高城十二・肥後助右衛門・池上四郎
時に明治十年五月十日以前とや月なき夜半の竹橋を結ひつらねし柵の縄をバ切とらハ必定賊徒ござんなれと待設(まちもうけ)たる番兵がはつさず發する銃先にアツト魂切る女の聲に如何なる者ぞと近寄て死骸をミれバ息ひきや年まだ若き一個(ひとり)の婦人背中に幼稚児(こども)を負たるか母子とも急所を打抜き川瀬に倒伏たるがいと哀憐(あはれ)の事にぞ有ける
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甲突川にかうとつかは(こうとつがわ)とフリガナがふってあるが、こうつきがわの誤り。大英博物館に同じ作品が収蔵されている。
『B018鹿児島縣下甲突川竹柵之図』である。比較の詳細はこちらのページでどうぞ。