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010鹿児嶌紀聞之内 副将村田討死之図     

 

月岡米次郎,大蘇芳年              国立国会図書館 蔵

 

御届明治十年三月廿日

出板人 小林鉄次郎 通二丁目四番地

画工  月岡米次郎 南金六町十四番地

 

明治十年三月三日官軍大挙して高瀬口より進劇すれバ賊兵もまた爰(ここ)を専度と相戦ひ既に官軍田原坂伊倉口ハキチジ越まで進んだり大小炮の音天に普(ひび)き叫呼声(おめきさけぶこえ)山獄に鳴(きこ)へ或ハ追(すす)みあるひハ退き出没奇変の劇戦に此手の賊将「村田」木の葉「地名」に討れ其外死傷多かりける

 

右図 永山矢一郎・淵辺高照・桐野利秋・篠原国幹・西郷小平・二隊大将西郷隆盛・三隊大将池上四郎

中図 副将村田新八
左図 参謀野津少将

 

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メモ

この3月20日御届の記事には全くの間違いと正確な記事が混在している。村田新八はこの戦いで死亡してはいない、城山決戦の最後の日まで西郷隆盛と行動をともにしている。3月4日に吉次越の激戦で戦死したのは篠原国幹である。日付と大まかな場所そして、敵軍の主要な人物が戦死したという内容に関してはある程度正確といってもいいのではないだろうか。

 

098鹿児嶋暴徒追討記 〔田原坂の戦〕にも似たような記事がある。

 

 


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