D108逆徒高千穂籠山
ぎゃくとたかちほろうざん
御届明治十年五月十九日
出版人 小林鉄次郎 通二丁目四番地
画工 山崎徳三郎 駒形丁丗四番地
價六銭
右図 旧陸軍大将賊軍大元帥 賊将西郷隆盛 鹿児嶌ノ士族 別府新助
中図 篠原妻
左図 中嶌武彦 川畑種長 抜刀隊
偖も(さても)鹿児島縣の西郷以下壱万有余千の賊徒熊本縣下へ兵機を携へ一時に城兵をうち退けんと破竹の勢ひにて攻め寄たりしが官軍夫と(それと)聞より守備を厳重に相立賊軍ござんなれと獅子奮神の怒りをなして目に物見せんと遂に五十余日両軍必死の烈戦に及びしが終に賊兵官軍に敵し難く残兵ことごとく四月廿五日日向國高千穂山へ引篭りしと又もや官軍に抗戦せんと日々用意せらるる由
延壽堂 記
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