B010鹿児島暴徒圖 かごしまぼうとのず
Kagoshima boto no zu
明治十年二月十九日御届
出板人 山本利兵エ 上野元黒門町十二番地
画工 橋本直義 上野北大門丁十一番地
右図 鹿児島激徒
左図 河村海軍大輔 林内務少輔
河村海軍大輔林内務少輔の二君暴徒説諭の為め鹿児島湾へ到たり既に上陸せんとする際 激徒四五名小舟にて艚付け(こぎつけ)乗移らんとする故 是を断りしに又数艘の小舟を浮べ来りて稍(やや)發炮(はっぽう)にも及ばんとする勢に付 投錨するに暇なく錨綱を絶て同縣下磯江に趣かれ 大山縣令に面談し同十三日神戸へ歸帆ありしと云ふ
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中図と左図に関して異版がもう一組(同じく大英博物館蔵)ある。政府の軍艦の墨の色が薄くすられている。当ページの作品と比べると、漆黒がかすれたグレーになった感じだ。当ページの作品では墨の色の濃さに応じて青も少し濃くしているようだが、ほかの色はそれほど変わらない。刷り色の違いで全体の印象がだいぶ変わって見えるのがよくわかる。
静岡県立中央図書館蔵「S054鹿児島暴徒図」は異版である。詳しくはリンク先をご覧ください。