084鹿児嶋征討記聞 〔賊徒の女隊共に船中にて奮戦の図〕
明治十年八月六日御届
出版人 沢久次郎 神田亀井丁廿六番地
画工 橋本直義 上野北大門丁十一番地
彫工 浅井銀次郎
中図:逸見ノ妻
左図:肥後助右衛門・市本勘介・篠原ノ妻・池上四郎・桐野利秋・西郷隆盛・伊集院ノ妻
鹿児しま暴徒等の妻子は父おつとの討れし仇を報ぜんと賊兵に打交り勇戦なせしと嗚呼頑愚の土地左もありなんか
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中図の逸見の妻の背景にある、紋章入りの円盤はなんだろう?場所的には官軍の軍艦の手前にあり、軍艦の煙よりは奥にある。海上の水平ラインで切れているが物としては認識しにくい。砲弾の爆発の表現にしては、飾りが変だし、薙刀の尻のラインと呼応しているような感じもある。
着物の柄の派手さそして、3種類の旗や水しぶきや波の表現がにぎやかなだけに謎の物体もさして違和感を感じさせないのだが不思議な画である。